投稿ありがとうございます。九大生協 伊東です。
先輩から後輩に譲って有益に再利用するということには同感です。
しかし、カレッジストアでの教科書のUsedBookの歴史があるアメリカでは、昨今、教科書が高騰していることが社会問題になっています。高価であっても不要になった時点で、相当な金額で買い取られることから、実際の負担は日本の教科書平均単価程度となっています。しかし、教科書が改版された場合にはリユースにまわすことができません。また、一定の比率はリユースされません。教科書の使用の仕方が一般に違うので一概に比較できません。英文ですが、アメリカの教科書の話題について、下記参照。
http://chronicle.com/free/v52/i44/44a03501.htm日本でも、専門書が高い理由のひとつとしては、利用される絶対数が少ないことと、出版全体の流通コストが掛かる構造になっているなどから、近年、教科書を購入しない傾向の中で徐々に価格が上がっています。
そうは言っても、リユースを事業として取り組むと、古物商の免許が必要であることはありますが、以下のようなことが必要だろうと思います。
1)先生方が専門課程で繰り返し読み込んで理解を深めてほしいという教科書選定の思いがあると思います。少なくとも先生の了解、次の学期の使用予定の確認は必要です。
2)リユース商品の品質内容を点検する作業が必要になります。
リユース1回の商品、2回の商品では程度も異なりますし、書
込みの程度などの点検。
3)保管するスペースと保管作業が必要になります。
店舗面積は七大学の中でも多いほうではありません。品揃え
の強化を求められている中で、教科書のリユース保管にどの程
度の割り当てスペースがつくれるか。
4)店頭で販売する場合には、販売する売り場が必要です。
同じ教科書でも2つ必要です。
5)教科書と教科書でない書籍の区分けの問題があります。
一般書を教科書として選定されている場合もあり、話が教科
書だけの範囲に納まらないことにもなりかねない問題もありま
す。
6)先輩方卒業生から提供される時期と精算方法・手数料の問題もあります。
利用が合った分だけ古本提供者に支払いをする方式では、
販売数量の証明など検討が必要です。
7)廃棄せざるを得ない書籍は必ず発生しますので処分費用が必要になります。
つまり、事業の視点で考えるとコストとスペース、販売管理の仕組みが必要になります。現時点では在庫、保管、販売スペース問題の解決が難しいと思います。
事業的に展開することとは別に、学生同士の助け合いとして、「○○教科書を譲ります」「○○教科書を譲ってください」など学生の自主的な活動に何らかのお手伝いをすることについては、やぶさかではないと考えております。
十分な回答になっていないかも分かりませんが、回答は以上です。